CHICO’s

アートとライフスタイル

観て感じて磨いて

先日、ちょっと足を延ばし、今年3月にオープンしたばかりで、Casa BRUTUSでも取り上げられていた「下瀬美術館」に行ってきた。

 

総合的な感想は、「かなり見応えがあってすごく良かった」!

決してアクセスが良い場所ではないけれど、遠方からでも行く価値が十分ある美術館だと思った。

 

この美術館のコンセプトは、「アートの中でアートを観る」。

世界で活躍する建築家の坂 茂氏によりデザインされた建物は、外も内も、隅から隅まで素晴らしく素晴らしく考え抜かれ洗練されていた。全面ガラス張りの建物には、空や目の前にある穏やかな瀬戸内海が映し出され、アート空間との繋がりに境界線がない。水面の水位を変えることによって稼働が可能なコンテナ展示室も、主張しすぎない絶妙にバランスの良い色で、どこを切り取っても絵になる。

展示室の中は、バリアフリーの空間に、オリジナルと思われる椅子があちこちに置いてあるので、車椅子やベビーカーにも優しく、幅広い年齢の人たちがゆっくり楽しめる。展示内容は、エミール・ガレ(9/24まで)のカラフェや花器、ランプや家具の数々を見ることができた。様々な植物や昆虫などの絵柄が描かれた、色彩豊かなエミール・ガレの工芸品はどれも力強さと優しさがある。また、ミレーやゴヤなどの絵画も展示されていて、かなり見応えがあった。

展示室から繋がる庭園は、エミール・ガレがテーマ。種類豊富な野花が植えられ、紅葉などの木々もあり、まるでハイキング中に出会う野花が咲く平野みたいだなと思ったけど、実際は海と同じ水位にある。アートと自然の不思議なコラージュだ。春と秋にゆっくり過ごしたくなった。

敷地内には、ヴィラとフレンチレストランもあり、せっかくなのでレストランでランチをしようと入店。ガラス張りの広い空間にオープンキッチンがあり、モダンお洒落で素敵な空間。ただ、食材準備の関係で事前予約のみと言われ体験できなかった(美術館の周りにはお店がないので、インスタやHPに“要予約“と記載して欲しいな)。代わりに、美術館のロビーにあるカフェでランチすることにしたら、食事メニューは、サンドウィッチとケーキセットのみ(サンドウィッチが出てくると思ったら、ホットドックだった苦笑)。。。食については、これから成長していくことを期待し、また違う季節に訪れてみよう。

総じて、「下瀬美術館」では、自然とアートのコラージュを想像以上に観て感じることができた。こういった体験を積み重ねることにより、自身の感性とセンスを磨き上げていくことができる。より良いものを創造していく為に、これからも色々観て感じていこう♡